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Channel: 世界変動展望
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稀勢の里が優勝なしでも横綱昇進、横審委員考えられない判断

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7月場所後の横審定例会議で来場所に稀勢の里が優勝しなくても横綱に昇進させるという意見を述べた委員がいた事が明らかになった写し)。これは双羽黒廃業事件の教訓を考えれば考えられない判断だ。2013年5月場所後の定例会議でも優勝なしでも昇進させるかもしれないと述べた2013年7月場所で消滅したはずの綱取りさえ、継続に含みをもたせた発言をし、「日本人横綱欲しさが見え見え」と報じられた

双羽黒が一度も優勝せずに横綱に昇進し、暴行事件や失踪のため横綱在位わずか8場所で優勝することなく廃業した事件のために相撲協会や横審に強い批判が出た。特に優勝なしというのは成績が不明な初代から3代までの横綱を除けば双羽黒以外誰もいなかった。ただし、優勝制度ができる前の横綱については優勝相当成績を優勝と考えた。大関だって優勝した事のある者はたくさんいる。魁皇は5回も優勝した。大関の中で力量、品格抜群の者がなるはずの横綱が多くの大関が達成している優勝さえ達成できないのは横綱の権威を汚すものだ。横綱で優勝なしというのはそれくらい大きな汚点だ。

双羽黒廃業事件のために相撲協会と横審は大きな批判を受け優勝なしの横綱を誕生させてしまった事に懲りたはずだった。そのため双羽黒廃業事件以降は二場所連続優勝という内規が厳格に適用されてきた。にも関わらず、稀勢の里が優勝しなくても横綱に昇進させるという意見を一部の横審が過去と合わせて2度も表明するのは過去の不祥事を全然反省していないという事ではないか。そこまでして日本人横綱が欲しいのか!私は横審委員の判断に愕然とした。

もし稀勢の里を優勝なしで横綱に昇進させたら、本当に一度も優勝しないまま引退する可能性がそこそこ高いと思う。谷風と小野川が横綱に昇進したのは1789年で、これが横綱の発祥とされている。横綱の歴史は約228年あるが、その中で優勝なしは双羽黒だけだ。そんな大変な汚点をまた作るかもしれない。

金儲けのために過去の大変な不祥事を忘れ、全く反省なく同じ事を繰り返そうとする横審の対応は断じて許されない。そこまでして金儲けしたいのか。これで稀勢の里が優勝なしで横綱になったら小錦はなぜ横綱になれなかったのか

恣意的な昇進判断は許されない。


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