三浦弘行九段が対局中にスマートフォンに搭載された将棋ソフトを使った不正の疑いがあるとして将棋連盟から説明を求められ、12月31日まで出場停止処分となった。三浦弘行は竜王戦の挑戦者になっていたが出場せず、挑戦者決定戦で敗れた丸山忠久九段が代わりに出場する事になった。
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このニュースに驚いた。近年将棋ソフトがプロ棋士の実力を上回り、羽生善治三冠でさえ敵わない実力を持っているので、このような不正行為のおそれがあるのは想像していたし、棋士の間でも不正行為防止の取組が協議されたのも知っていた。
しかし、本当にその不正の疑いで出場停止になり、しかも竜王戦挑戦者が交代する事になるなんて!これは前代未聞だ。タイトル戦の挑戦者が不正の疑いで出場停止になり交代になった前例はない。
過去に升田幸三や石橋幸緒の対局放棄などで出場停止になった例はあるが、対局の不正の疑いで出場停止、タイトル戦の挑戦者交代というのは驚くべき大失態だ。棋士の間の不正防止の協議も、この事件と無関係でないだろう。
こういう事をやってしまうと、O 30代女性研究者が論文の結果を作ってしまうという非常に悪質な捏造で研究者生命を絶たれ、研究界から追放されたのと同様に、棋士生命を絶たれ、将棋界から追放されてしまうかもしれない。
少なくとも棋士としての信用は地に落ちる。
三浦弘行九段はA級棋士の一人で将棋界を代表する立場の一人。過去に棋聖のタイトルを獲得し、羽生善治の七冠を崩した事で知られる。今期初の竜王戦挑戦者となり、名人挑戦者になった事もある強豪。そんな棋士がスマホの不正の疑いで出場停止や竜王挑戦者交代になるなんて、何たる大失態だ。
三浦弘行は疑義を否定し、全くの濡れ衣と主張している。それが正当であってほしいと思うが、今回の事件に対する責任は大きい。将棋連盟も同様である。
日本将棋連盟はこのような事態が二度とないように再発防止に努めてほしい。