Prasenjit Mahato 元九州大学大学院工学研究院学術研究員(33)が論文2編を改ざんした。1編の論文が撤回され、残りは撤回予定。Prasenjit Mahatoは2016年7月末までの契約で同年8月にインドに帰国。雇い止めは事実上の解雇。
調査結果によると発生原因は
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1)実験が難しく、再現性を確認するためには長期間の研究期間を要すること。
2)研究データの再現ができない状況の中、論文の改訂稿の投稿締切期日が迫り、無理をしてでもデータを出したいと考えていたこと。
3)日本で研究を行った平成24年から平成27年まで全く論文を作成できず、このままでは母国(インド)へ帰国したとしても、仕事を得られず家族を養えないと考えたこと。
以上のこと等により心理的に追い詰められたことが、今回の不正行為の発生要因と考えられる。
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撤回されたNature Materialsの論文の責任著者はPrasenjit Mahatoが所属した研究室の上司である教授の君塚信夫(Nobuo Kimizuka)と准教授の楊井伸浩(Nobuhiro Yanai、左から2人目)