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佐村河内守のゴーストライター疑義はスクープ前から指摘されていたのか?

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佐村河内守のゴーストライター疑義はいつから騒がれたのだろう。私はこの問題に関心がなかったのでいつ、どのような形で疑義が出されたのかわからない。スクープした週刊文春に「これ以上世間を欺き続けるのは無理だ。既に雑誌やネットの世界では、あなたに対する疑念の声があがっているし、私自身としてもこれ以上嘘をつき通すのは限界だ。」([1] p24)という新垣隆のコメントが掲載された。スクープ以前に雑誌やネットでゴーストライター疑義が出ていたのか?

耳が聞こえているのではないかという指摘なら新潮45、2013年11月号に掲載された。ただ、その記事は筆者の憶測。その他にも佐村河内の活動や曲に対する不可解さや悪い論評が載っていたが、ゴーストライターの存在を明確に示唆する内容にはなっていなかった。ゴーストライターの存在は文春のスクープ以前に雑誌やネットで指摘されていたのだろうか?

新垣隆は最初は軽い気持ちで引き受けたらしいが、佐村河内が有名になるにつれ、いつかばれるのではないかと不安だったという[1]。18年間も嘘を続けたが、新垣隆はそうした疑念の指摘に堪えられなくなってマスコミに自白した。そのような状況で嘘を貫くのは難しいのだろう。私はそんな嘘が18年間もばれなかった事に驚いた。なぜなら、嘘の言動を続けると、どこかで不自然さ、不合理さが出てしまうと思うので、18年も嘘を続けるのは非常に難しいと思う。

それにしてもすごい嘘だった。下のリンク先の5秒頃から始まる2013年4月11日放送の部分で「実際にその音が上から本当に降りてくる感じはあるんですね。心の内側から現れた音だとすればそれこそが自分にとって真実の音なんじゃないかなと思えたんです。」と佐村河内守が述べているが嘘。


佐村河内守の発言、5秒頃から、出展はめざましテレビ、放送日時不明。

NHKスペシャル 魂の旋律~音を失った作曲家~」(2013年3月31日放送)でNHKは賞賛する報道をしたが、騙された。音楽学者、指揮者の野本由紀夫玉川大学芸術学部メディア・アーツ学科教授の論評はでたらめだった。



NHKスペシャル 魂の旋律~音を失った作曲家~」(2013年3月31日放送)より

野本由紀夫玉川大学芸術学部メディア・アーツ学科教授、音楽学者・指揮者のでたらめ解説、出展は最初は上のNスペ、3:43頃から金スマ

野本は交響曲第1番HIROSHIMAについて運命として「トリトヌスがいたるところにあって、この部分は非常に不穏な空気が漂っていることを表している。」、「十字架の音形の部分は希望に手を伸ばそうとしているがまだ苦難の中にいて、完全な勝利は得られていないが希望を捨ててはいけないという主張を強く感じる。」など、原爆投下や被ばくした人たちの希望などのイメージをいろいろ語っているが、[1]によると

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この秋葉との出会いがきっかけで、『交響曲第一番HIROSHIMA』が世に出ることになった。だが、既に記したように、〇一年に新垣に発注されたこの曲は、「現代典礼」というタイトルだった。佐村河内にも新垣にも「広島の原爆投下直後の二十分を描く」という意図は全くなかった。
 新垣はこの曲を〇三年には完成していた。佐村河内は待望の交響曲の完成がよほど嬉しかったのか、当時の新垣に破格の二百万円もの報酬を支払ったという。
 だが、約八十分という余りに長大な作品故に、その後全く日の目を見ずに、新垣自身はお蔵入りになったと思い込んでいた。それがいつのまにか「広島、原爆」という衣を纏い、タイトルも変わっていた。
 残念ながら、市長だった秋葉はこのトリックに騙された。〇八年、広島で開催されるG8サミットの記念コンサートに、まだ演奏もされていないこの楽曲を抜擢したのだ。

([1]より)
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佐村河内は新垣に指示書を渡して、この曲を作らせたという。この指示書は佐村河内守の妻、香が書いたものだという。野本のでたらめな説明は明白だ。池田信夫はNスペ開始以来最大のスキャンダルと述べた関連)。一方で上の新潮45の記事は鋭かったといえる。

ゴーストライター騒動の謝罪会見は非常に注目された。


佐村河内守のゴーストライター謝罪全謝罪会見 2014年3月7日

特に佐村河内の耳が聞こえていると思わせる次の部分は注目を集めた。


佐村河内守の耳が聞こえていると思わせる部分

正直いって私は謝罪会見をほとんど見ていないので、この点に関する質問と回答があったかわからないが、NHKスペシャルで佐村河内が耳鳴りがするとか頭痛等を抑えるために大量の薬を飲み、苦しみながら寝ている姿が放送されたが、あれは全部芝居だったのか。こんな瞑想の恰好も作曲のふりをしていただけ。佐村河内守の妻のも一緒に生活してゴーストライターや耳が聞こえる事を知らなかったはずがなく、上の指示書も書いたので、ぐるになって欺いていた。

佐村河内のペテンはインパクトが強かったので「やっぱり耳が聞こえている?」というアンドロイドのアプリが公表された。小保方晴子の「コピペ研究所」のもとになったゲーム。


やっぱり耳が聞こえている?

コピペ研究所.

佐村河内守はキセキの世代2014の御三家の一人となった。今年の新語・流行語大賞の選評でやくみるつが「三大珍会見」と命名した。非常に悪質な事件だった。

参考
[1]週刊文春 2014年2月13日 p24~31


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