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トヨタ自動車常務役員の違法性認識

トヨタ自動車常務役員のジュリー・ハンプ容疑者(55)が警視庁に麻薬取締法違反(輸入)容疑で逮捕された事件で、ハンプ容疑者は「錠剤を送ってもらったが、麻薬だとは思っていない」と供述したという。しかし、薬は箱の底などに敷き詰められており、小包を開けても、一見しただけでは錠剤は見えない状態だったという。

誰かが陥れるために薬を隠して送ったという可能性も考えられるが、薬を隠した外形からは違法性を認識していた可能性がある。ハンプ容疑者は麻薬と思っていないと供述したが、刑法でいう意味の認識があれば犯罪成立となる。薬を隠した外形はその証拠の一つになるだろう。

ハンプ容疑者は薬を入手するつもりだった事は否定していない。ということは、誰か陥れるためにハンプ容疑者に薬を送り付けたというのではないだろう。薬の袋を小分けにし、隠して送ったさらに品名もネックレスと不十分な記載だった。ジュリー・ハンプ容疑者は違法性の認識はあったと考えるのが相当だ。

密輸のつもりだったに違いない。

ただ、O 30代女性研究者が博士論文関連資料からスキャンした画像を切り貼りし、文字の部分に黒塗りを加え、隠した文字と同じ文字を上書きして発表した画像を「取違いだった。」と主張したように、どこまでも過失と主張する人がいる。ハンプ容疑者の場合は刑事事件だから、立証程度は高く要求される。

高度の立証が求められても、有罪は免れないでしょうね。トヨタ初の女性役員だったのに。

参考
[1]読売新聞 2015年6月20日


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