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「人事のため、医師として最低の行為をした」、ディオバン事件の医師の証言

ディオバン事件で『参加医師は、人事上の優遇を得るために、自発的にバルサルタン有利になるように虚偽の報告をしたと証言。「医師として最低の行為を行った」と反省の弁を述べた。[1]』

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「ある程度いい加減な試験と認識」

 ノバ社から多額の奨学寄付金を得た大規模臨床試験であることから、「差がなかったとなれば、何の価値もない試験になる。松原教授の面目が潰れ、ノバ社からの奨学寄付金が得られなくなる。KHSをやる以上、結果はバルサルタンにとって有利な結果しかなく、事務局も同様に考えていると思った」とし、自発的に虚偽報告をした動機を説明した。国から依頼された試験ではなく、「あくまで府立医大の自主的な試験であり、医師が臨床の片手間にやる、ある程度いい加減な試験だと認識しており、重大な違法行為だと思わず、軽い気持ちでやってしまった」とも証言した。
 ただ、KHSでバルサルタン有利な結果が出たにもかかわらず、病院や自身が評価されることはなかったとし、「松原教授からありがとう、よくやった、お疲れさまの一言もなかった。私は何のために虚偽報告をしたのか分からなくなり、とても情けなく思うとともに、松原教授を不快に思った」と述べた。 自身のした行為については「虚偽報告の結果、誤った結論が学会で発表され宣伝で使われることも理解していたが、その先に多くの医師や患者をだまし、医療業界に重大な悪影響を及ぼすとまでは思い至らなかった。本当に浅はかだった。医師として最低の行為をしたと思っている。深く反省している」と述べた。

調査に対して、事前に口裏合わせ

 この日の公判では、前回に引き続きKHSで事務局を務めた男性医師への検察側証人尋問も行われた。2012年ごろになると、KHSの各論文への疑義が呈されるようになったとし、特にノバ社の社員である白橋被告が統計処理を主導したことが利益相反の点から問題になると危惧した。松原氏、白橋被告の指示のもと、男性医師が統計解析を行ったと説明をするために、事実と異なるデータ管理体制などを事前に3人で確認。
 「嫌で嫌でしかなかったが、絶対服従の教授命令や尊敬する白橋先生の指示なので行った」などと語る一方、白橋被告がデータを改ざんしているという認識はなかったと強調。だからこそ、自身が統計解析を行ったという虚偽の説明をすることも受け入れたと述べた。
 男性医師は統計解析ソフトを持っておらず、さらに日常的に使っていたパソコンはMacであったことから、白橋被告がソフトとWindows用パソコンを用意するなど、口裏合わせを行った。男性医師が解説書を読んでもソフトの使い方が分からないと相談したところ、白橋被告はメールで例題を提示するなどの指導をしてくれたと説明した。
 解析結果への疑義が強まると、松原氏と男性医師は第三者にデータを提供し再検証してもらうことで、論文の正しさが証明できると考えたが、白橋被告が執拗に反対し、なかなかデータを提出しなかった。白橋被告と松原氏で口論になったこともあると言う。
 白橋被告が改ざんしたと思うようになったのは2014年に行われた検察官の取り調べの中で、エクセルデータを見せられた時だとし、2013年に出された京都府立医大の調査報告については「白橋氏の統計解析はゆるぎないと信じていた。大学の調査は全てのデータがなく、第三者機関も間違っているのではと心配していた」と述べた。

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([1]より)

捏造、改ざんとその隠蔽の証言は衝撃的かもしれない。こんな事が本当に行われていたのだから驚く。他にも沢田尚久京都府立医大講師に関して『ディオバン訴訟 絶対服従だった元講師、「お前がやったことにしろ」』という題の記事が報道された[2]。関連記事集中は松原弘明と沢田尚久の逮捕は確実視されていると報じた松原弘明は京都府立医大を懲戒解雇相当になったし人体実験まで報道されたが現在淀川若葉会病院の院長

加藤茂明氏のケースならともかく、極めて悪質な様を考えると、追放がしかるべきだ。まして病院長なんて考えられない。医学系の人事はどうなっているのか。

参考
[1]m3.com 2016.2.16
[2]RISFAX   2016.2.16


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