Naruemol Kaewjampa(タイ人、高知大学、博士)、島崎一彦(Kazuhiko Shimasaki、経歴)高知大学農学部教授らの論文が二重投稿で削除された。筆頭著者のNaruemol Kaewjampaは島崎一彦の元学生で現在は博士号を得たようだ。
重複論文は
Naremol Kaewjampa(責任著者), Kazuhiko Shimasaki, Nahar Syeda Jabun
African Journal of Agricultural Research Vol. 8(28), pp. 3731-3734, 2013
削除公告なく削除されたのでリンク先では論文を確認できないが重複論文の分だけページが抜けている事は確認できる。
原論文は
Naruemol Kaewjampa, Kazuhiko Shimasaki(責任著者), Syeda Jabun Nahar
Plant Tissue Culture and Biotechnology 22(1), 59-64 , 2012
アブストラクト.
オリジナルの指摘はPubPeer。重複論文はもう削除されたので、どのような重複かはリンク先を参照。重複論文を掲載した学術誌の出版社Academic Journalsはオープンアクセス誌のブラックリストBeall’s Listに掲載されている。Beall’s Listは掲載料や編集方針が不明確、意味不明な英語の論文などを掲載するオープンアクセス誌のリスト。African Journal of Agricultural Researchは削除を公表しなかった。ブラックリストに載る雑誌は基本的な事さえ守っていないのか。
最近急増したオープンアクセス誌は実質的に査読を行わず、金さえ払えば論文を掲載する悪質なものがある事を前に紹介した。業績稼ぎで発表するのだろうが、そんな悪質な学術誌に高い金を払って重複発表しないと業績を稼げないのは非常に悲しい。
投稿先をきちんと選ばないとまずいだろう。業績だけ稼げればそれでいいと考えると評価を落す。