今日もがんばろう!
今日もがんばろう! - 2017年1月28日
今日もがんばろう! - 2017年2月1日
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岡山大学 工学系教授がゴーストオーサーなどのアカハラで減給!
岡山大学工学系教授が講師に対して『①「平成28年度の学位論文研究のための学生配属を行わなかったこと」及び②「研究に対して当該講師の貢献が認められるにもかかわらず、その研究論文の共著者から外したこと」』(岡山大学公式発表、2017.1.31)を理由にアカハラが認定され平成29年1月31日付けで減給(平均賃金の1日分の2分の1)となった。
「教授が筆頭著者となって執筆した2本の研究論文に男性講師が一定の貢献をしたにもかかわらず講師の名前を著者から外したという」(NHK 2017.2.1)。
これはゴーストオーサーで研究不正だ。また了承を得ずに他人の成果を自己のものとして発表するのは盗用で本件は盗用にもなり得る。過去に共同研究者の成果を了承を得ず使用し、著者からその人物を省いて発表した行為を盗用と判断され解雇などで処分された例が何件かある。
岡山大学はこの件をアカハラだけ認定して研究不正と認定しなかった。研究不正の判断は研究機関ごとにばらばらで恣意的な判断が珍しくないのが問題だ。判断や処分の実効性のある統一基準が必要だ。
谷川浩司 入院
谷川浩司九段が入院したという。スマホ不正の責任で会長を辞任。心労だろう。はやく回復してほしい。
今日もがんばろう!- 2017年2月6日
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四国大学 不正な博士審査
四国大学で梗概のみで博士論文の審査をした事があったという。四国大学の公表(写し)。このサイトによると朝日新聞で報道された。該当者不明。博士が取り消されたのかも不明。
未確認情報と断った上で記載しますが、リンク先では他にも1970年に東北大学で博士論文の盗用があった事が報道された事の紹介があった。ここまで前のものだと公的図書館に行かないと情報を確認できない。白楽ロックビル氏なら報道のデータベースを持ってたと思うが・・・。
東北大学は学位取り消し例がなかったと思ったが、47年前にあったのか。実際に取り消されたか確認できないので真偽不明。上原亜希子(2003年、2007年、1969年5月生まれ)も捏造論文で博士を得たと思う。それは調査されているのか不明で博士の取り消しはまだない。
今日もがんばろう!- 2017年2月7日
今日もがんばろう!
今日もがんばろう! - 2017年2月7日
今日もがんばろう!
虚構論文はどの程度ある?処分は懲戒解雇か?
私は研究不正の事例をみて、研究成果を作ってしまうような完全な虚構論文は余りないように思う。例えばSTAP論文やディオバン事件の論文などが完全な虚構論文で、主要な成果を捏造、改ざんで作ってしまったものだ。
昔の例では白毛のマウスの一部を黒く塗って、拒絶反応なしの皮膚移植に成功したと成果を捏造したサマーリン事件や発がんメカニズムのカスケード理論を実証する新しいリン酸酵素と合うような分子量を持つ別な物質を電気泳動にかけてカスケード理論を捏造したスペクター事件などがある。
どの事件も論文が全体的に虚構で態様も非常に悪質。サマーリンの捏造は単純な手口で不正の再発防止のためにはあまり参考にならないかもしれない。O 30代女性研究者の事件もES細胞のすり替え又は混入という手口で、著名な研究者が何人もかかわっていたのになぜ見抜けなかったのかは現在でも疑問である。
ディオバン事件は数値を操作したもので統計結果の異常な一致や不合理な結果などから告発され、調査で改ざんが発覚した。告発したのは東大と京大の医師。おそらく専門家でないと見抜くのは難しかったと思う。例えば血中の電解質が低すぎたり高すぎたりして不合理だというのは非専門家だとわからないだろう。ディオバン事件は専門家だから発見できた不正だ。
藤井善隆の世界記録捏造もあたかも小説を書くように虚構論文を発表し続けたと認定された。これも統計的に異常に正確だという事で告発され、捏造が認定された。告発したのは海外の学会の連名だったと思う。20年以上にわたって170編以上の論文を捏造した。数値系の捏造、改ざんを見抜くのが難しいという要因もあったかもしれないが、これほど大量かつ長期間の捏造が見抜かれなかったのは周りが見て見ぬふりをしていた事も要因かもしれない。
虚構論文は非常に悪質なため、上の事件は不正行為者が解雇か辞職した。
またどの虚構も手口が非常に悪質。マウスの毛を黒く塗る、ES細胞を混入させる、製薬会社や研究者にとって都合のよい結果が出るように数値を操作するといった手口は倫理意識が完全に欠如していると言わざるを得ない。懲戒解雇は当然だし信用が地に落ちてしまう。
研究成果全体が虚構というのは余りなく、一部のデータを捏造、改ざんしてしまうようなものが多いと思う。さすがに研究成果全体が虚構という論文を発表してしまうような非常に悪質な人間はなかなかいないという事だろう。
ディオバン事件が甚大な経済的被害を出したように社会悪といえる虚構論文は絶対に発表してはならない。
村部義哉らの論文が盗用又は自己盗用で撤回
村部義哉(Yoshiya MURABE、経歴、1982年頃生まれ、不正時約34歳)日本リハビリ訪問看護ステーション、理学療法士らの論文が盗用又は自己盗用で撤回された。筆頭著者である村部義哉が本文中に使用した一部図版について、引用元への許諾手続きに不備があった事を理由に撤回を申し出た。これは盗用又は自己盗用。
村部義哉 加藤祐一 大島埴生 本田慎一郎
「加速歩行の改善を認めたパーキンソン病患者の1症例
-時間認識における現象学的介入-」
認知神経リハビリテーション, No.15, 87-92 (2015)
JSTの研究倫理教育の動画
JSTが公開している研究倫理教育のための動画「THE LAB」を見た。大学院生、ポスドク、PI、研究公正責任者の4人の立場で適切、不適切な行動を選択しながら研究倫理や不正の要因、調査の問題や障害などを学ぶ事ができる。私は全部の選択肢を試していないが、4人全員分をやった。なかなか勉強になった。いい教材だと思う。
動画の中で大学院生が論文を確認することなしに共著者としてのサインを求められるシーンがある。現実に確認なくサインして論文を出す事はある程度ある事だ。例えばSTAP細胞事件では共著者の一部の人たちは中身を確認する事なく共著者としてサインして論文を投稿した。その事が大きな不正を出した要因の一つになった。
他にも部下や学生の扱い方、忙しさ、時期などいろいろな間接的な要因が不正に繋がっていく様や人的、組織的関係で研究不正の問題を扱う事の難しさが扱われていた。学生やポスドクだけでなくPIや研究公正責任者といったシニアの人たちもこの動画を見ると勉強になると思う。
全部の選択肢を実行するのは少し時間がかかる。
この動画を見て研究不正の問題は関わりたくないという嫌な印象を持つ人が多いのではないかと感じた。しかし、どんな研究者も研究不正の問題に巻き込まれる可能性があり、きちんと適切な対応をとるための学習をする事は重要だ。私は研究不正の問題をよく扱ってるが動画を見て、まだまだ勉強不足だと思った。
このような倫理教育は重要だが、大きな問題は故意に規範を破る人や団体に対して効果がない事だ。例えば動画の中で内部告発した大学院生が被告発者と人的問題を抱えていた時の研究公正責任者の対応を選択するシーンがある。人的問題で申立ての信憑性がないから手続きを打ち切る選択をすると次の解説が出る。
「個人的な先入観であなたの客観性が曇るようなことがあってはいけません。申立てを評価する際には、もちろん人間的要素を考慮しなければなりませんが、同時に、客観性を保ちデータに焦点を当てなければなりません。実際のところ、申立者と被申立者の間にはしばしば既に何らかの人間関係があり、時には、あからさまな敵意が存在することもあるのです。今回のケースは例外の様ですが、一般的に人は友人に対して申立てをしないでしょう。」(JSTのTHE LABの解説)
私のようにネットで第三者の研究不正を指摘する者は被告発者と全く面識がないが、一般に内部告発者と被告発者は友好的でない。動画だと告発者と被告発者の人的問題を理由に手続きを打ち切る選択をすると研究不正が発覚して研究機関に大損害が出る結末になる。
研究公正責任者が告発者の人的問題を考える事は重要だが、それだけを理由に申立ての信憑性が乏しいとして調査を行わないのは不適切で、客観的なデータや証言等の証拠をもとに総合的に判断しなければならない。当たり前だが客観的な証拠から不正が疑われれば公正に調査しなければならず、不正があれば認定して適切な対応をしなければならない。告発者の人的問題は調査を公正に行わなかったり、被告発者の不正責任を減免したり隠蔽する理由には全くならないからだ。きちんと公正に対応しないと社会や他の研究者が不正な研究で大損害を受けたり、公的研究費も損害を受ける。被告発者や研究機関だけが良ければいいという問題ではない。
しかし、日本の研究機関をみると、このような事をわかっていても不都合だから故意に不公正に扱う機関が珍しくない。故意に研究不正を行う者も同様で、規範を故意に破る人や団体には倫理教育だけでなく、もっと別な対策が必要だ。
それにしても、この動画は研究不正や未確認のサインをした事の結末が酷かった。未確認のサインをした大学院生は自分が不正実行者でなくても後に論文で研究不正が発覚してキャリアに傷がついてしまったし、忙しさのためにデータ流用したポスドクは不正が発覚して大学を追放、家庭でも妻の信頼を失ってしまった。生まれてくる子供に親が嘘つきだったと思われるのも非常に辛い。研究室やPIも酷い事になってしまった。
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元ポスドク「仕事を失うのが怖くて僕は研究不正を犯してしまったんだ ばかげてるよね
職を失い 強制的にこの国を追い出されるのが怖かったのに 結局 自分が原因で国を去るわけだけどね」
友人「プレッシャーがそうさせたのは分かっているよ でも これが世界のおわりではないよ たまには電話してきて」
元ポスドク「ああ 電話するよ」
ナレーション「ですが本当に電話するのか自分でも分かりません
信頼に背いた人達と向き合うことは難しいことです
あなたは展望を失い 悪い選択をしてしまいました
それは ある意味 あなたにとって世界のおわりともいえます
他の展開もあり得たのです」
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(JSTの公開したTHE LABより)
研究不正防止のための動画なので仕方ないが、悪い結末で嫌だ。こんなの見たくない気になるかもしれない。ただ、動画を見て研究倫理を学ぶ事は有益だと思う。
研究公正のための対策は倫理教育以外に必要だが、研究者がこの動画を見て研究倫理を学ぶことは有意義だと思う。
今日もがんばろう! - 2017年2月8日
今日もがんばろう!
今日もがんばろう!- 2017年2月9日
今日もがんばろう!
ランセットの大型研究不正
札幌医大 臨床研究で不正疑義
BPO NHKスペシャルの小保方晴子への名誉棄損を認める
今日もがんばろう!- 2017年2月11日
今日もがんばろう!
小船雅義、加藤淳二 札幌医大腫瘍・血液内科らの論文
小船雅義(Masayoshi Kobune、筆頭著者、経歴1,2)札幌医大腫瘍・血液内科准教授、加藤淳二(Junji Kato、責任著者、経歴) 同教授らの論文は2012年に英国の医療雑誌Blood Cancer Journalに掲載された。急性骨髄性白血病などがキーワード。厚生労働省の公的資金を使用。
Kobune M,Iyama S,Kikuchi S,Horiguchi H,Sato T,Murase K,Kawano Y,Takada K,Ono K,Kamihara Y,Hayashi T,Miyanishi K,Sato Y,Takimoto R,Kato J. Stromal cells expressing hedgehog-interacting protein regulate the proliferation of myeloid neoplasms.Blood Cancer J 2012;2:e87.
2012年に札幌医大腫瘍・血液内科が発表した論文を調べた限り英国の医療雑誌に発表したのはこれだけ。札幌医大腫瘍・血液内科のメンバー、自主臨床研究2012.12.4時点、2014.12.8時点。
金属水素の作製成功の論文
Ranga P. Dias, Isaac F. Silveraが金属水素の作製に成功したという論文をサイエンス誌で発表した。二人はハーバード大学Lyman Laboratory of Physicsの研究者。報道。ハーバード大学の宣伝。まだ再現性は確認されおらず真偽不明。
金属水素は前に記事を執筆した。木星内部にあると推測されており、非常な高圧下で実現すると考えられている。常温超電導とか電子励起爆薬とかそんな応用の話があるらしい。大きな応用が期待できるかもしれない。
今日もがんばろう! - 2017年2月12日
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