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文系の捏造、改ざんへの対策

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文系の研究不正は盗用が多い。

研究公正の専門家として高名な白楽ロックビル先生(お茶の水女子大学名誉教授)の不正事件一覧によると、文系の捏造、改ざんはかなり少ない。

具体的には

O(国立環境研究所、経済系)の捏造事件関連1関連2)、
東京理科大(経営系)の改ざん・盗用事件
F(東洋英和女子大、宗教学)の捏造事件
上智大院生(教育系)の捏造、盗用事件
K(上智大学、教育系)の捏造事件

くらいだ。そのため文系では盗用だけ気を付ければいいと考える人もいるかもしれない。引用のルールなどを教示する文献がよくある。盗用に関しては、それらを学ぶ事は重要だ。なぜか理系は盗用が少なく、捏造、改ざんが多い。文系は特に教育と経済・経営系の盗用が多い。思えば上の捏造、改ざんも教育、経済・経営系が多い。原因は不明。

文系はたぶん科学的なデータをあまり扱わないので捏造、改ざんが少ないのかもしれない。しかし、経済系などはよく扱うので、実際は捏造、改ざんも多いのかもしれない。生命系と違って数値系のチートが多く、調査者も少ないので発覚していないだけかもしれない。

特にO(国立環境研究所、経済系)の捏造事件関連1関連2)などをみると捏造、改ざんの点でも研究倫理の指導は重要ではないかと思う。研究倫理の学習としては事例とともに何が不適切なのかを解説していくのが有効で、たぶん研究倫理の指導でも、よく行われているのではないかと思う。

そういう事を今後行うかは検討中だが、文系、とくに経済・教育系は捏造、改ざんの倫理も侮らない方がいいと思う。


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