最近のSTAP細胞が真実だったという報告に対してネットやニュースで小保方晴子氏の発見が真実だった云々という事が広まっている。
ある記事は「もしも本当にSTAP細胞の存在が認められれば世紀の大発見と言えるだろう。小保方氏らの立場も大逆転する。」(デイリーニュースオンライン 2015.12.14、関連)と書いている。
誰かがSTAP現象を発見すればあたかも小保方晴子氏の発見が真実だったと証明され、地位が回復するという主張だが、もういい加減に客観的な事実と区別して議論した方がいいと思います。上のような主張をする人たちが小保方晴子氏の名誉を回復させたいのはわかりますが。
STAP現象が刺激を受けて体細胞が初期化し万能性を獲得するという現象を指すなら、何らかの方法でそれが実現する可能性が否定されているわけではありません。しかし、小保方晴子氏らが論文で発表した方法では実現しない事は明確に証明されており、仮に他の研究者が他の方法でSTAP現象を実証しても小保方晴子氏とは全く関係なく、その事で彼女の名誉や地位が回復する事はありません。
小保方晴子氏らの論文のSTAP細胞は彼女自身も検証に加わり複数の研究チームが再現を試みても再現できない事が公式に報告されています。さらに残されていたSTAP幹細胞等の科学的調査で正体がES細胞で、キメラマウス等の多能性の証拠は全てES細胞混入により作られたものだった事が反証不能な形で証明されています。
繰り返しになりますが、他の方法でSTAP現象が実現できるかもしれませんが、少なくとも小保方晴子氏らの論文の方法ではできません。仮に他の方法で誰かがSTAP現象を実証しても小保方晴子氏と何の関係もないので、その事で彼女の名誉や地位が回復する事はありません。
小保方晴子氏の名誉や地位を回復させたいという気持ちはわかりますが、客観的な事実を無視して活動しても無意味だと思うし、活動をする人たちにとっても損失ではないでしょうか。
活動するなら、小保方晴子氏の再就職支援等の方がずっといいと思います。
上で言うような、STAP細胞の存在が認められて小保方晴子氏が大逆転する可能性があるとすれば、彼女自身が別の方法でSTAP現象を実証する事だと思います。
私はSTAP現象が本当にあってくれればよいと思うし、それを発見するのが小保方晴子氏ならとてもいいと思います。