Manana TsulukidzeがGlyn Elwynをアイデアの盗用で訴え、報復解雇され訴訟になったという。前からアイデアの盗用事件にどうやったら巻き込まれないのか考えていたが、この事件を見てそれを再認識した。
リンク先でも言及されたように、以前から認識していた、独自に思いついたという事はよくあるし、他者の意見に賛同して同じ意見を主張する事もある。これは盗用ではないから、アイデアの盗用は証明が難しい。文科省ガイドラインではアイデアの無断使用も盗用になるが、これまでの日本の研究不正事例をみるとほとんど問題になった事がない。大概は文章や図表の盗用やゴーストオーサーによる盗用が問題になる。
私も書籍を読んで、前に別に読んだ文献と同旨と思う部分をよく見る。参照文献の提示もなかった。それは独自に思いついた等の理由だろう。アイデアの盗用は現実にそれなりに起っているかもしれないが、現実には余り問題になっていないと思う。盗用問題として検討する必要がある。
また、上の事件は報復解雇で提訴された。日本でも岡山大学事件等で報復解雇と疑われる事が行われ提訴された。少なくない人が研究機関の調査や告発者保護を信用していない。だからPubPeer等で匿名告発が行われる。井上明久の名誉棄損裁判をみても、大学が不正を隠蔽しているのに、その事は全然考慮せずHPでの告発を名誉棄損と認めた。裁判所は全く救済しない。この調子ではPubPeer等のサイトが無くなる事はないだろう。
改善を期待する。
参考
[1]白楽ロックビル グリン・エルウィン(Glyn Elwyn)(米) 2016.5.15閲覧