[1]によるとロシアの盗用博士論文等の告発サイトDissernetは2度表彰されたという[1]。メディアで絶賛され、「2013年ロシアの金のペン」賞、「政治教育(PolitProsvet)」の2014年特別名誉賞受賞[1]。国民の認知度も高いという[1]。
日本ではメディアで大きな報道を行った記者が表彰された。具体的にはディオバン事件の河内敏康氏、八田浩輔氏が日本医学ジャーナリスト協会賞新聞部門の大賞(2013年度)、STAP事件を報道した古田彩氏、詫摩雅子氏が同賞新聞・雑誌部門の大賞(2015年度)、須田桃子氏が「捏造の科学者」で大宅壮一ノンフィクション賞(2015年、書籍部門)。
日本の科学史上最大のスキャンダルと言われたSTAP細胞事件の解決に最も貢献したのはクラウド査読で、遠藤高穂氏はKahoの日記というブログでや論文で解決のため社会的に意義のある解析を発表したが受賞はなかった。古田彩氏、詫摩雅子氏の日経サイエンスの記事は秀逸だったが、その解説対象で重要な解析だったのは遠藤高穂氏らの解析だ。前に遠藤高穂氏の解析が高く評価されるとよいと述べた。遠藤高穂氏の解析はなぜ表彰されなかったのか。
日本の匿名告発サイトは11jigen氏が止めたので、追究者はほとんどいないと言える。匿名A氏もガチ議論サイトでいろいろ述べているが、告発を行っていない。私を含めて匿名活動者はおそらく誰も表彰を望んでいない。日本の場合はおそらく米国のサイエンスフロードと同じ扱いを受けるかもしれない。それどころか様々なハラスメントを受けるに違いない。井上明久の最高裁判決をみると、日本で研究不正の追究活動をするのは法的な不備がある。白楽ロックビル氏はリンク先で誰か始めないかと言っているが、活動するなら匿名になる可能性が高いだろう。
表彰はともかく最低でもハラスメントや弾圧、圧殺のような活動がなくならないと、顕名の研究不正追究活動は極めて厳しい。そういう意味では井上明久の研究不正を追究しているグループや吉村泰典らの研究不正を追究している田中重人氏等は本当によくやっていると思う。
ロシアは博士論文の盗用で学術界が腐敗しているようだが、Dissernetのような研究不正追究サイトを絶賛し、表彰するところが日本と違う。
参考
[1]白楽ロックビル Dissernet 2016年5月22日閲覧